トクホに関するアンケート調査結果(8)
総括
2009年03月24日
 昨年春から特定健診・特定保健指導が導入されるに及んで、中高年にとっては自身の健康管理はこれまでになく迫られています。とはいえ働き盛りの男性には健康管理の必要性は認識しても、実行はなかなか容易ではありません。

 そんな状況の中で、食生活改善の手段として特定保健用食品に対する関心も高まっています。今回の調査は一般の方々、医療スタッフの方々に分けて行われましたが、改めて関心の高さを実感いたしました。今回の調査対象者がメタボリックシンドロームメルマガ登録者の方々ですので、当然かもしれませんが。私が数年前に食品の表示に関する調査を行ったことがありますが、専門家(行政担当者、栄養士、研究者など)はトクホを知っている割合は高いのは当然ですが、一般の方々の間にもかなり知られていることを確認いたしました。

 ただし、今回の調査では、トクホがどのような種類の食品であるのか、どこまで有効か、どのように利用すればよいのか、薬やその他の健康食品との違いなど多くの疑問を持っておられることも分かりました。これまで、2回のセミナーを開催しましたが、参加者の方々からアンケート結果にあるような質問を受けました。医療スタッフの方々でも色々な疑問を持っておられることを認識いたしました。

 トクホの制度の対象はあくまで食品の範疇に入るものであり、医薬品のように専門の医療者が患者1人1人を診て選択されて投与されるものではありません。効き目の高い医薬品は利用法を誤れば、有害な作用も出てくるものであり、その判断は医療者にゆだねられています。トクホは利用者が自己判断で選択するものですから、誰が利用しても安全であるように配慮されています。そのことは有効性がやや低いことにも繋がる可能性があります。

 トクホの利用は、基本的には食生活の改善の一助とすることにあることを知っていただきたいと思います。アンケートから一般の方々、医療スタッフの方々を問わず、十分にトクホを理解されていない場合のあることも分かりました。今後の「トクホ適正使用研究会」の存在意義や活動の方向性に重要な示唆が得られたと思います。

平成21年3月
トクホ適正使用研究会理事
池上幸江
(大妻女子大学家政学部食物学科教授)

©2009 トクホ適正使用研究会
©2008-2009 トクホ適正使用研究会