米国の子供の3分の1がサプリメントを服用
2009年03月05日
米国ではビタミンやミネラルなどのサプリメントの利用者が多いが、2歳から17歳の子供においても、サプリメントを飲んでいる比率が高いことが、カリフォルニア大学の小児科医師などによる研究チームの調査で分かった。調査結果は、米医学誌「Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine」2月号に発表された。
「子供の栄養摂取は食事で」と専門家
調査では、1999年から2004年に実施された「国民健康栄養調査(NHANES)」に参加した2歳から17歳の子供や若者1万828人のデータを解析。一部は、家庭を訪問し親を対象にアンケート調査を行い、子供に健康診断を受けてもらった。その結果、34%がビタミンやミネラルのサプリメント(栄養補助食品)を飲んでおり、およそ半数は毎日飲んでいた。
興味深いのは、健康上の問題を抱え、運動量が少なく、健康的な食事や管理を得られていない、サプリメントを必要としているとみられる子供が利用していない一方で、健康的でよく運動しサプリメントを必要としていない子供が利用している傾向がみられたこと。
米国小児科学会や米国栄養士会などの専門家は、子供にとって毎日の食事でビタミンやミネラルを摂取するのが最良の方法と強調している。米国ではビタミンやミネラルのサプリメントに年間20億ドル(約2000億円)が費やされる。親がサプリメントを飲んでいるので子供にも飲ませるという安易な選択はメリットが少ないという。
カリフォルニア大学デイビス校のUlfat Shaikh医師は「健康的な食事や運動習慣があり、定期的に医師の検査を受けている子供であれば、サプリメントは必要ない」と話す。サプリメントの過剰摂取により吐き気、嘔吐、腹痛、肝臓の異常といった健康被害が起こる可能性があることも指摘している。
ただし、体重が不足している、食事に制限がある、ビタミンやミネラルの不足しているといった条件のあてはまる子供では、サプリメントの利用が有用な場合がある。例えば新生児から母乳で育てられビタミンDが不足しており、推奨量である1日400IUに足りていない子供では、ビタミンDは牛乳などの食品から摂取しにくいこともあり、ビタミン剤からの補給が有用という見方を示している。
子供が食事でビタミンやミネラルを十分に摂取するため、果物、野菜、全粒穀物、無脂肪・低脂肪のミルク、乳製品、脂肪の少ない牛肉、鶏肉、魚、豆、卵、ナッツを食べることを勧めている。肥満予防の観点からは、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸、コレステロールを減らし、食塩や砂糖の過剰摂取を抑えることを奨励している。
Arch Pediatr Adolesc Med. 2009;163(2):150-157. Vitamin and Mineral Supplementation in Children(Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine) 関連情報
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