ワサビの葉に抗肥満効果 [島根県]
2009年02月24日
 島根県で生産されるワサビの葉に抗肥満効果があることが研究で分かった。生産地と産業の活性化につながるとして、県は健康食品の開発・展開を進めている。

ワサビには、抗菌効果、発がん抑制効果、血栓予防効果なども期待されている。
 この研究は島根県産業技術センターが取り組む「機能性食品産業化プロジェクト」の研究成果。ワサビの辛味は、根茎、葉、葉柄の植物体全体に含まれているため、基本的にはすべての部位が生鮮物や練りワサビなどの原料として利用される。県の特産品であり生産量は全国4位だが、夏場のワサビの葉は辛味が少なく大半が廃棄されている。そこで同センターはワサビ葉の有効活用に着目した研究を始めた。

 肥満の状態では脂肪細胞に中性脂肪が過度に蓄積している。中性脂肪の生成を抑えれば、肥満は解消することができる。そこでプロジェクトでは、中性脂肪を合成・蓄積する脂肪細胞の数が増えないようにする(前駆脂肪細胞から脂肪細胞への分化を抑制する)ことに焦点をあて試験を行った。

 その結果、ワサビの抽出物を添加した細胞では、中性脂肪の合成に必要なグリセロール3-リン酸を生成する酵素であるGPDHの活性が低く抑えられ、抽出物なしの場合と比べ濃度0.07%の抽出物で分化を約30%に、濃度0.13%の場合は分化を5%以下に抑えられることを確かめた。

 島根大学医学部と共同でマウスにワサビ葉を摂食させる試験も行った。ワサビ葉の熱水抽出物を5%含む高脂肪食を与える群に分け、162日間飼育したところ、試料を含んだ飼料を与えた群では、有意に体重の増加が抑えられていることを確かめた。

 研究成果をもとに、県内企業などが地元産のワサビ葉を原料にしたサプリメントを開発中だという。

ワサビ葉の抗肥満効果に関する研究成果(島根県)

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